知られざる郷土玩具蒐集家の世界-県指定文化財『川邉コレクション』の人形たち-

この企画展では，鹿児島市で暮らしていた川邉正已(1906～1997)によって集められた，昭和初期の人形たちにスポットライトをあてて紹介します。
当時，川邉は「郷土玩具蒐集」という共通の趣味を持つ人々のグループに加わり，手紙やハガキのやり取りをとおして，全国の郷土玩具蒐集家たちとの交流を深めていました。そうして集められた各地の人形の中には，現在では生産が途絶えてしまい，もう見ることが難しくなってしまったものも数多くあります。
彼のコレクションは，鹿児島県や日本各地のものから，東アジア，太平洋の島々のものまで，玩具だけでも，4000点以上を数える，質・量ともに県内外に誇れるもので，昭和29(1954)年に鹿児島県の指定有形文化財となり，平成11（1999）年に黎明館に寄贈されました。
ぜひこの機会に，『川邉コレクション』という「昭和のおもちゃ箱」をあけて，当時の郷土玩具蒐集家たちが好んで探し求めた，「あの頃」の人形たちの姿をご覧ください。

出典 www.museum-cafe.com