涼のうつわ ―伊万里焼の水模様―展

※情報は変更等がございますので、お出かけ前に必ず公式サイトなどでご確認ください

★開催日・期間
2014年07月12日(土)〜2014年09月21日(日)
★開催場所・会場
戸栗美術館(東京都渋谷区松濤1丁目11−3)
涼のうつわ ―伊万里焼の水模様―展
終了芸術・デザイン

今展は、江戸時代につくられた伊万里焼の中から“水”をテーマに取り上げ、暑い夏に一時の“涼”を感じさせるうつわの数々をご紹介致します。
日本初の磁器として17世紀初頭に肥前地方で製造が始まった伊万里焼。初期につくられた皿や水指などの製品には、当時日本国内で人気の高かった中国製の染付磁器から模倣した山水文が多く描かれました。沢山の水を湛えた情景は、落ち着いた色調の染付や青味がかった磁肌と相まって、涼やかな趣を呈しています。以降、伊万里焼では、固有の形態をもたない水を、滝文や波濤文、雨文や雪文として巧みに意匠化し描き出してきました。染付の濃淡や型紙刷りなどの技法を駆使してあらわされた水の意匠は、清々しい水辺の空気や、触れた時の冷たさといった“涼”の記憶を呼び起こしてくれます。
また、伊万里焼では水をいれるためのうつわもつくられました。染付の青1色で絵付けされた水注や盃などは、江戸時代の人々の乾いたのどを潤す際にも用いられた事でしょう。このように様々な視点から、伊万里焼にあらわされた“水”模様をご覧いただく、夏にふさわしい企画展です。

出典 www.toguri-museum.org

開催地 戸栗美術館(東京都渋谷区松濤1丁目11−3)
開催期間 2014年07月12日(土)〜2014年09月21日(日)
ホームページ http://www.toguri-museum.org/
備考 【展示構成】 ◆水のある風景 伊万里焼では、目にも涼やかな水のある風景が様々な意匠であらわされています。代表的な意匠として、江戸時代を通して描かれた“山水文”があります(A)。切り立った山々、楼閣(建築物)、橋や対岸にたたずむ人物、船、水面など、複数の要素で構成されるこの意匠は中国陶磁に祖形が求められますが、伊万里焼ではそれらをうつわの大小に合わせて簡略化して描きました。また、山水文のほかに、唐子(子供)や釣人などと水辺の風景を組み合わせて描いた作例も見られます(B)。 これらの意匠の中で、沢山の水を湛えた大河や湖は、横線を上下方向に連ねて水面を描く事で表現されています。微風に吹かれわずかに揺れる水面は、周囲の静寂と水辺の涼やかさを感じさせます。 ◆水のかたち ~波濤・流水・滝・雲・雨・雪~ 水はその場に静かに留まるだけでなく、常に形態を変化させるもの。風が吹けば波が立ち、風に運ばれ流水となって移動します。また、雲となり雨として降り、雪や氷などの個体にも変化します。古来より人々はその動きを巧みにとらえ、様々な文様を生み出しました。伊万里焼においても、絵画や染織品などに影響を受けながら、染付の濃淡や型紙刷りなどの技法を駆使して、多様な水の意匠をあらわしています(C・D)。 17世紀中期以降の伊万里焼に多く見られるのが、同心円の一部を扇状に重ねて波を表現した“青海波文(せいがいはもん)”。舞楽「青海波」の衣装に用いられた事から名づけられたこの意匠は、古九谷様式の伊万里焼のほか、鍋島焼や京焼などにも描かれました。繰り返し打ち寄せて終わりのない、永遠性を感じさせる吉祥文様として広く親しまれていたのでしょう。江戸後期、日本国内の旅行ブームを背景に多数製造された日本地図文の伊万里大皿では、青海波文で画面を埋め尽くす事で、周囲に広がる海原をあらわしています。 水の意匠の中には、魚や植物と組み合わせて中国の伝説などを暗示させるものもあります。たとえば、流水と菊花の組み合わせ(E)。中国河南省に流れる谷川には山に咲く菊の滋液が含まれおり、水辺に住みその水を飲んだ人々がみな長寿であったという伝説がある事から、この組み合わせは不老長寿を象徴する意匠として描かれました。 ◆水のいれもの ~水指・水注・盃・盃洗・杯~ 伊万里焼では、水を入れるための様々なうつわもつくられました。茶の湯の世界で用いられた清らかな水を入れるための水指をはじめ、料亭で開かれた宴席などで用いられた水注・盃・盃洗といった食器など、染付による絵付けを施した製品が多数見られます。宝暦年間頃には庶民の間で金魚の飼育が盛んになり、大振りな鉢もつくられたようです。金魚の泳ぐ姿を眺める事で涼を得ていた当時の様子は、浮世絵にも描かれています。また、染付製品だけでなく、17世紀後半頃よりヨーロッパへ輸出された伊万里焼では、華やかな色絵付けが施されたゴブレット(F、ワイングラスを模った高足杯)など、ヨーロッパの需要に応じた飲用器も製造されました。

情報更新日:14/05/21

伊万里焼(いまりやき)は、有田(佐賀県有田町)を中心とする肥前国(現代の佐賀県および長崎県)で生産された磁器の総称。製品の主な積み出し港が伊万里であったことから、消費地では「伊万里焼」と呼ばれた。有田の製品のほか、三川内焼、波佐見焼なども含む。

概要

中国では紀元前から原初的な磁器が製造され、後漢時代(西暦25年 - 220年)には本格的な磁器が焼かれていたが、日本では中世までのやきものは陶器であり、磁器は輸入品に頼っていた。日本で初めて国産磁器の製造が開始されたのは17世紀、有田(佐賀県有田町)においてであった。

伊万里焼の文献上の初出は寛永15年(1638年)の『毛吹草』(松江重頼)である。同書に「唐津今利の焼物」とあり、唐津は土もの(陶器)、今利(伊万里)は石もの(磁器)を指すと考えられている。有田、波佐見などの肥前の磁器は

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「伊万里焼」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』
2014年3月22日23:38 UTC
http://ja.wikipedia.org/wiki/伊万里焼

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