企画展「彦根藩士の甲冑-赤備えの家臣団-」
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- ★開催日・期間
- 2014年07月25日(金)〜2014年08月26日(火)
- ★開催場所・会場
- 彦根城博物館

彦根藩井伊家の軍装は、当主・家臣ともに朱色で統一された武具で身を固めていたことから、「井伊の赤備え(あかぞなえ)」として広く知られています。甲冑(かっちゅう)はもちろん、旗印(はたじるし)や旗指物(はたさしもの)、馬に付ける鞍(くら)や鐙(あぶみ)に至るまで朱で彩られた井伊家の軍勢は、戦場で一際目を引く存在であったと思われます。
井伊の赤備えの始まりは、初代の直政(なおまさ)(1561~1602)にまで遡ります。直政が仕えた徳川家康(とくがわいえやす)(1542~1616)は、甲斐(現在の山梨県)の武田氏が滅んだ後にその遺臣を直政の傘下に組み入れました。武田氏には赤備えの勇将がおり、これに倣い直政の部隊も赤備えとするよう家康が命じたと言われています。
家臣の武具は、色以外に、形状や大きさなども軍法によって定められていました。例えば、兜を飾る立物(たてもの)は、60cmほどの金色の半月を正面に付けることとし、脇に立てることを禁じています。井伊家当主の立物が脇立(わきだて)を基本としていることを考えると、同じ位置への装着は禁止されたのでしょう。旗指物は、朱地に金色で名を書くことが指定されています。一方で、兜(かぶと)の鉢については「すき(好)次第」とされており、デザインは個々の家臣たちの裁量に任されていたことがうかがえます。
現存する家臣の甲冑を見ると、制作時期に幅はありますが、いずれも朱色を基調とし、兜の立物は前立(まえだて)を用いており、軍法の通りであることが分かります。一方、「すき次第」と書かれた兜の鉢をはじめ、軍法に表記のない胴や部材を繋ぐ威糸(おどしいと)などの部位は、甲冑ごとに異なる特色が表れています。特に兜の鉢はバリエーションが豊富で、中世以来の細い鉄板を多数寄せた筋兜(すじかぶと)や、近世に広く普及した数枚の鉄板からなる頭形兜(ずなりかぶと)などが散見し、中には、西欧の兜に影響を受けた形のも)のもあります。さらには彩色にも手が入れられ、朱色に加えて金色で加飾するもの、鉢部分は彩色を施さず鉄地のままとするものなども作られました。胴の場合、兜ほどの違いはなく、複数の鉄板を継いだ桶側胴(おけがわどう)や縫延胴(ぬいのべどう)を朱漆で仕上げたものが中心ですが、中には正面と背面を金蒔絵(きんまきえ)とした珍しい作例も伝来しています。
本展では、彦根藩士所用の甲冑を中心に、赤備えの馬具や旗指物などの武具類を紹介します。朱を基調としつつ、多様な意匠があしらわれた家臣の勇壮な出で立ちをご覧ください。
開催地 | 彦根城博物館 |
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開催期間 | 2014年07月25日(金)〜2014年08月26日(火) イベントによっては、期間中でも休みの日がある可能性があります。必ず公式ページでご確認ください。 |
ホームページ | http://www.city.hikone.shiga.jp/0000004758.html |
お問い合わせ先 | 0749-22-6100 |
備考 | 平成26年(2014)7月25日(金)~8月26日(火) 会期中無休 開館時間 午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
情報更新日:14/08/01
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