「文学+-×÷」フランツ・カフカ +-×÷ 820製作所「聞こえる、カフカ?」
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※必ず公式サイトなどで最新の情報をご確認ください
- ★開催日・期間
- 2014年04月04日(金)〜2014年04月06日(日)
- ★開催場所・会場
- RAFT

出典 raftweb.info
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文学には、さまざまな物語、思想、哲学、イメージが言葉として記されています。この【文学+−×÷】は、近現代に書かれた文学作品(言葉)をモチーフとして、現在を照らし出そうという企画です。フランツ・カフカの世界と820製作所が出会うことによって、現れるもの、そこから浮かび上がってくるものにどうぞご期待ください。(RAFT)
出典 raftweb.info
開催地 | RAFT |
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開催期間 | 2014年04月04日(金)〜2014年04月06日(日) イベントによっては、期間中でも休みの日がある可能性があります。必ず公式ページでご確認ください。 |
ホームページ | http://raftweb.info/kafka820 |
料金 | 予約2,300円 当日2,500円 ※予約方法等は公式ページでご確認下さい |
キャスト&スタッフ | 【構成/演出】 波田野 淳紘 【出演】 織田 裕之(ワタリダロケット) 洞口 加奈 荒井 るり子 加藤 好昭 城戸 啓佑 堀 真幸 印田 彩希子 大谷 由梨佳 亀尾 建史 柴田 愛 佐々木 覚 加納 由紀子 |
備考 | 4日(金) 19:30 5日(土) 14:00 / 19:00 6日(日) 14:00 / 18:00 全6回公演。受付・開場は開演の30分前です <『聞こえる、カフカ?』ノート(波田野 淳紘)> そこはわたしたちの立つ場所に酷似している。東京の街だ。 たとえば街頭に立つひとりの男は、拡声器を手にして道行く人に自分の名前を連呼し、何事かを叫び訴えている。かたわらには学生だろうか、二人の若い男性スタッフが控え、チラシ配りに精を出す。この街では近日中に選挙がおこなわれる。男はきわめて真摯にみずからの思いを言葉にしていくが、耳を傾ける者はいない。 ドア一枚を隔てて、とりとめのないおしゃべりを続ける母と娘。娘はずいぶん長いこと、自分の部屋から出てこようとしないが、外部とまったく途絶したわけではなく、メールやインターネット、スカイプを駆使しながら、会ったことのない相手との交流を深めている。政治信条はリベラル。この国の政治状況を憂える話をするたび、「興味がないから」と言い放つ母に、ほんの少し苛立っている。 青年は自分自身をみじめだと思っていた。侮られ、軽んじられ、口を開けば声は震え、同級生は忍び笑いをして彼の傍らを通り過ぎた。世界なんて終わればよかった。夕暮れ、歩道橋の上で車の列を眺めていたとき、青年の耳に歌が届いた。それは一つの啓示として彼に響いた。どこから聞こえるのだろう、青年が振り返ったとき、遠くにかろうじて見える、しなびたような森の樹影が、風に揺れた。 家出した少女は迷っていた。東京は大きい。いくら歩いても街が終わらない。少女が、生まれ育った町を追われて移り住んだ仮設住宅を飛びだして東京をひとり彷徨しているのは、この晩に行われるデモに参加するためだった。貯めていた小遣いは行きの交通費にすべて消えた。いっしょに東京観光を約束してくれた見知らぬ友人は、約束の場所にあらわれなかった。 何かが起こる。誰ひとり、正確には知ることのできない何か。 テレビ放映からも、繁華街のスピーカーからも、避難の呼びかけがいっせいにアナウンスされる。該当の場所へ。広大な敷地のあるところへ。学校へ。「緊急に避難してください」「節度をもって行動してください」「車にキーを差したままにしてください」「ただちに危険が迫ることはありません」「定められた避難区域に向かってください」「ひとりにならないでください」「かたまらないでください」「落ち着いて」「炎の燃え移る速度は」「風向きは北西」「墜落の危険が」「外に出ないで」「なにか聞こえる」「夢ではありません」 |
情報更新日:14/03/24
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